トピックスブライアン・メイさんから3D画像と
メッセージビデオが届きました!

イギリスのロックバンド・クイーンのギタリストであるブライアン・メイ(Brian May)さんから、リュウグウの3D画像とメッセージビデオをいただきました。ブライアン・メイさんには、これまで何回もリュウグウの3D画像やメッセージをいただいています。本当に、どうもありがとうございます。

    ブライアン・メイさんに関するこれまでの記事はこちら:
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180704je/index.html
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180731/index.html
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/news/message/ForFirstTouchdown.html
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20190710_Stereo_DrMay/
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20190710_Message_DrMay/
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20200203/index.html
    https://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20210402_DrBrianMay/

今回いただきました、リュウグウの3D画像は図1の画像です。リュウグウの向きの上下は通常のものと逆向きになっており、この写真で上がリュウグウの南極になります。大きな岩であるオトヒメ岩塊がよく見えています。また、立体視をすると、リュウグウ南極の地形がどうなっているのかもよく見えてきます。


図1 ブライアン・メイさんによるリュウグウの立体視の画像。
平行法(右目で右の画像、左目で左の画像を見る)で立体視ができる。
(元の画像のクレジット:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研、
ステレオ視のクレジット:Claudia Manzoni, Brian May)


図1の画像を両目でじっと眺めていると立体的に浮き出て見えると思いますが、もしなかなか立体的に見えないときには左右の画像の間に紙などで仕切りを入れて見ると見やすいかもしれません。立体視用のビューワーがあれば楽に立体的に見ることができますが、なかなか手に入らないかと思いますので、図1の画像を赤青メガネ用に加工したものを図2に示します。市販の赤青メガネで見ると、立体的に見えると思います。あるいは、赤と青のセロファンがあれば、右目が青、左目が赤のセロファンを通して図2を見ていただくと立体的に見えます。この赤青メガネ用の画像合成は、「はやぶさ2」光学航法カメラ(ONC)チームの湯本航生さん(東京大学 地球惑星科学専攻大学院生)に作成していただきました。

図2 図1の画像を赤青メガネ用に合成した画像。
(元の画像のクレジット:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研、
ステレオ視のクレジット:Claudia Manzoni, Brian May、赤青メガネ用合成:湯本航生)


この画像とともに、ブライアン・メイさんからは、ONCチームにビデオメッセージもいただきました。


ブライアン・メイさんからのビデオメッセージ(和訳の字幕を付けました)

ブライアン・メイさんからの3D画像やビデオメッセージについて、ONCチームの元PI(責任者)の杉田精司先生(東京大学教授)からは、「いつも日本の「はやぶさ2」を世界に発信してくれて本当にありがたいです。ブライアン・メイさんのおかげでどれだけの「はやぶさ2」ファンが世界に増えたか分かりません」というメッセージをいただきました。


また、ビデオにも登場しているパトリック・ミッシェルさん(Patrick Michel, Director of Research CNRS、Observatoire de la Côte d'Azur:CNRS=フランス国立科学研究センター)からは、次のようなメッセージをいただきました。
When Brian showed me the first outcome of his and Claudia’s efforts with owl glasses, I could not resist but scream of wonderment! Seeing Ryugu in 3D thanks to ONC team images and Brian’s artistic talent, supported by Claudia’s skills, shows beauty and science knowledge at their best! The geology of Ryugu is fascinating and so complex that we need the three dimensions to really appreciate it. Check the crazily shaped and fractured Otohime Saxum!!! Thank you Brian, Claudia and the ONC Hayabusa2 team for offering us and the public such great moments and new knowledge.
(和訳:ブライアンが、彼とクラウディアが作った最初の画像を立体視メガネで見せてくれたとき、私は驚きの声を上げずにはいられませんでした! ONCチームの画像、ブライアンの芸術的才能、そしてクラウディアの技術によって、美しさと科学的知識が最高に発揮されています。リュウグウの地形は魅力的で非常に複雑であるため、真に理解するには 3 次元であることが必要です。オトヒメ岩塊の非常に変わった形や裂けているようすを見てください!!!  ブライアン、クラウディア、ONCはやぶさ2チームの皆さん、私たちや一般の人たちに素晴らしい瞬間と新しい知識を提供してくれてありがとう。)

ブライアン・メイさんのように異なった分野で活躍されている方々にも、「はやぶさ2」の成果に 注目していただけるのは、プロジェクトとしても非常に嬉しいことです。いろいろな方に、「はやぶさ2」を 楽しんでいただければ幸いです。

はやぶさ2拡張ミッションチーム
2022.8.17