募集は終了しました。沢山のご応募、ありがとうございました。
はやぶさ2拡張ミッションで2026年7月にフライバイ探査を行う予定の小惑星 (98943) 2001 CC21の名称を募集します。是非、ふさわしい名称を応募してください。 (小惑星の正式な表記は (98943) 2001 CC21 となりますが、以下では簡略化して 2001 CC21 と記載します。)※命名キャンペーンのチラシ・ポスターはこちらにあります。
    応募は「こちら」から
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応募するときのご注意:
- ・応募期間は、2023年12月6日から2024年5月9日までです。
- ・一人あたり1件の応募とします。複数応募された場合には、最後の応募が有効です。
- ・小惑星の名称には国際天文学連合で定められた規則があります。規則は下に記載しますので、参考にしてください。
- ・小惑星2001 CC21について分かっていることや2001 CC21のフライバイ探査について下に記載しますので、名称を考えるときに参考にしてください。
- ・記入していただきました情報は、本キャンペーンのみに使用します。
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■キャンペーンの進め方
- ・まず、皆さんに2001 CC21の名称を考えていただいて応募していただきます。応募が締め切られましたら集計して、提案件数が多いもの優先に名称を選定することになります。必ずしも最も提案が多かったものが選ばれるわけではありません。名称の選定にあたりましては、小中学生にも協力してもらいます。名称の選定を行う小中学生は、YAC(公益財団法人 日本宇宙少年団)とKU-MA(認定NPO法人 子ども・宇宙・未来の会)から推薦していただきます。2024年の夏頃までに名称を選び、2001 CC21を発見した米国のLINEAR(LIncoln Near-Earth Asteroid Research)チームから国際天文学連合に提案していただく予定です。なお、最終的に選ばれた名称を応募された方には、はやぶさ2拡張ミッションチームから記念品をお贈りいたします。
-     小惑星2001 CC21(注)は、2001年2月3日に米国のLINEARチームによって発見されました。その後、何度も観測されたことによって軌道が正確に求められ、小惑星の通し番号である確定番号98943番が振られました。小惑星は確定番号が付くと、その名称を付けることができます。発見して最初に軌道を推定した人が名称を国際天文学連合に提案することができます。
2001 CC21についてはLINEARチームが名称を提案できるのですが、はやぶさ2拡張ミッションチームからお願いをして、日本で提案する名称を決めさせてもらうことになりました。
ちなみに、LINEARチームは、小惑星イトカワもリュウグウも発見したチームです。リニアチームに日本から小惑星の名称を提案するのは、イトカワ、リュウグウに続いて今回が3回目になります。(注:2001 CC21のような表記を小惑星の仮符号と呼びます。小惑星の軌道が推定されると仮符号が付きます。)
    2001 CC21については、望遠鏡による観測によってこれまで、いろいろなことが分かっています。 まず、2001 CC21の現在地や軌道ですが、これにつきましては「はやぶさ2拡張ミッションのWebのトップページ」をご覧下さい。地球とほぼ同じ大きさの軌道ですが、地球の軌道からは少しずれたところで太陽の周りを公転しています。自転周期は約5時間です。スペクトル型は、初期の頃の観測ではL型と報告されていますが、最近(2022年〜)の観測ではS型である可能性が高くなってきています。S型だとしますと、小惑星イトカワと同じスペクトル型になります。大きさはよく分かっていなくて、推定値が440mくらいから700mくらいまでばらついています。形もよくわかっていないのですが、リュウグウのような球に近い形というよりもイトカワのような伸びた形のようです。2001 CC21について分かっている情報を下の表に示します。
■小惑星2001について
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■小惑星2001 CC21フライバイ探査について
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    2026年7月に2001 CC21をフライバイ探査する予定で、秒速5km(時速18,000km!)という超高速ですれ違います。「はやぶさ2」は元々、ランデブーを行うための探査機として作られており、フライバイミッションのように、高速の相対速度で通り過ぎる小惑星を、遠いところから観測するようなミッションには向いていません。そのため、「はやぶさ2」のフライバイミッションでは、軌道の誘導精度が許す限り、小惑星に近付いて、出来る限り姿勢を変えない状態で最接近直前までの観測を行う予定です。
    図に示されるように、衝突軌道の場合は、小惑星をカメラで追尾・捕捉するために、最後の最後まで姿勢変更する必要がありません。このような特徴は、小惑星の際スレスレを通りすぎる時にも同じようなことが言えます。つまり、最接近の際には、非常に大きな角速度になってしまいますが、その直前まで衝突軌道のケースと同様に、姿勢を大きく変えることなく小惑星の方向にカメラを向けていられるということなのです。
    さらにこの時、探査機は小惑星に極限まで近づくことになるため、より近いところから解像度の良い小惑星観測を行うことができます。どの程度の距離まで近付くことができるかは、現在検討中ですが、小惑星にぶつけられるくらいの高精度の軌道誘導精度を実現し、小惑星のギリギリを通り過ぎたいと考えています。
    このような技術は、小惑星に探査機を衝突させて、軌道を変更させるような技術と同等のもので、結果としてプラネタリーディフェンスにも貢献できるミッションです。
- ・アルファベットで16文字以下でなければならない。
- ・1語であることが望ましい。
- ・発音できるものでなければならない。
- ・offensive(不快な、感情を害するような、攻撃的な)なものであってはならない。
- ・既存の小惑星や天然の衛星と同じまたは似た名称であってはならない。
- ・戦争や政治に関連した出来事や人についての名称は、その出来事が起こってから、あるいはその人が死亡してから、100年を経過する必要がある。
- ・ペットの名前は推奨されない。
- ・商業的または主に商業に関係した名称は許可されない。
- ・NEO(地球接近天体)については、一般には神話に由来した名称を付ける。
■小惑星命名の規則について
国際天文学連合で決められている小惑星の名称の規則は次のようになります。次の規則に反しない名称を提案してください。
2001 CC21はNEOですので、最後の条件も関係します。一般的にNEOには神話に由来した名称を付けることになっていますので、できれば神話由来の名称を考えてみてください。ただし、小惑星イトカワのようにNEOなのに神話由来の名前ではない例外もありますので、神話由来以外の名称を提案していただても構いません。
※参考: https://www.iau.org/public/themes/naming/★追記(2024年4月15日)
国際天文学連合(IAU)から、小惑星に命名するときの参考として、次のようなコメントがありましたので参考にしてください:
IAU:
「イトカワ」という小惑星の命名はかなり例外的であり、NEOについては神話に由来しない名前は受け入れられない可能性があります。 是非、神話に由来する名前を提案してください。命名規則の詳細な説明については、次のURLにある文書も参考にしてください。
https://www.wgsbn-iau.org/documentation/NamesAndCitations.pdf
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■謝辞
- イトカワ、リュウグウに続いて小惑星の名称を日本側で決めることを許可していただきました、米国のLINEARチームに感謝いたします。
はやぶさ2拡張ミッションチーム
2023.12.6