トピックス第53回市村学術賞功績賞を受賞しました

市村清新技術財団の第53回市村学術賞功績賞を、はやぶさ2プロジェクトメンバーの照井冬人氏、尾川順子氏、吉川健人氏が受賞しました。贈呈式は2021年4月19日に帝国ホテル東京にて行われ、はやぶさ2プロジェクトからは受賞者3名が出席しました。



第53回市村学術賞功績賞の表彰状と記念牌
(画像クレジット:JAXA)

市村学術賞は、大学ならびに研究機関で行われた研究のうち、学術分野の進展に貢献し、実用化の可能性のある研究に功績のあった技術研究者またはグループに贈呈されるものです。「はやぶさ2」は小惑星リュウグウに2回のタッチダウンを行っていますが、その着陸精度は1回目が1.08m、2回目が60cmでした。今回は、これらのタッチダウンのときに用いた高精度画像航法誘導制御技術を評価していただきました。

※関連情報:
 市村学術賞(第53回):https://www.sgkz.or.jp/prize/science/list/53.html
 成果概要:https://www.sgkz.or.jp/prize/science/53/document_02.html

※受賞者からのコメント:
この賞は、はやぶさ2の2回のタッチダウン成功に寄与した高精度な画像航法誘導制御技術、具体的にはターゲットマーカを駆使ししたピンポイント・タッチダウンの確立の成果に対して贈られたものです。表に出ている受賞者は我々JAXAはやぶさ2プロジェクトの AOCS(姿勢軌道制御)サブシステムメンバ3人ですが、この賞は言うまでも無く、関連メーカの関係者の方々、JAXAのはやぶさ2プロジェクトメンバの方々と一緒に受賞したものと思っています。また、タッチダウンの航法誘導制御は、はやぶさ初号機の技術を踏襲する部分が多く、今回の成果はその延長上にあると痛感していて、初号機の関係者の皆様と共に受賞を喜ぶことができたら幸いです。
(照井冬人)

このたびは大変栄えある賞をいただき、身に余る思いです。この成果は、設計開発段階から共に二人三脚で尽力されたメーカさんをはじめとするプロジェクト関係者の皆様、多くのアドバイスを下さったはやぶさ初号機の皆様、大学や関係機関の皆様のご支援なくしてはなしえないものでした。一緒にこの喜びを分かち合いたいと思います。また今回評価をいただきました市村清新技術財団および審査委員の皆様に深く御礼申し上げます。
(尾川順子)

この度は、このように大変名誉ある賞を頂き光栄に思います。この賞はタッチダウンの誘導制御技術に関するものですが、担当者だけでなく、はやぶさ2プロジェクトに携わるメーカ、大学、JAXAメンバの皆様と一緒に研究させていただいた技術に与えられたものだと思っており、皆様とこの喜びを共有したく思っております。また、今回の賞を励みに、宇宙技術の研究開発により一層努力したく思っております。
(吉川健人)

以下の写真は、贈賞式にて撮影されたものです。


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市村清新技術財団の代表理事(会長)の桜井正光様から表彰状を受け取る照井冬人氏。
(市村清新技術財団提供)


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受賞後の集合写真。左から桜井正光様、照井冬人氏と奥方様、尾川順子氏、吉川健人氏。
(市村清新技術財団提供)



受賞した「はやぶさ2プロジェクト」メンバー。
左から吉川健人氏、照井冬人氏、尾川順子氏。
(市村清新技術財団提供)



展示されたポスター。
(市村清新技術財団提供)



はやぶさ2プロジェクト
2021.05.14