トピックス日本機械学会宇宙工学部門
宇宙賞を受賞しました

社団法人日本機械学会の2020年度宇宙工学部門の部門賞の宇宙賞を、はやぶさ2プロジェクトの衝突装置・分離カメラ開発チームとサンプリング装置開発チームが受賞しました。受賞式は3月17日に行われ、衝突装置・分離カメラ開発チームとサンプリング装置開発チームそれぞれがオンラインで記念講演を行いました。


日本機械学会宇宙工学部門 宇宙賞の表彰状と盾
(画像クレジット:JAXA)

衝突装置・分離カメラについては、小惑星リュウグウ表面に人工クレーターをつくることやクレーター形成ようすを観測することに成功し、そのことで小惑星地下物質の採取を可能としたほかクレーター形成メカニズムの解明に寄与しました。サンプリング装置については、「はやぶさ」のときの装置に対して様々な改良を行い、リュウグウから固体サンプルだけでなくガス(気体)のサンプルリターンに世界で初めて成功しました。これらの高度な宇宙探査つながる技術の開拓に貢献したことが評価されました。

※関連情報:
 日本機械学会 宇宙工学部門:https://www.jsme.or.jp/sed/
 2020年度 宇宙工学部門 部門賞・一般表彰:https://www.jsme.or.jp/sed/bumonsyo/2020_j.pdf

※受賞者からのコメント:
■衝突装置・分離カメラ開発チーム 人工クレーターの形成とその観測システムの開発について高い評価をいただき、このような名誉ある賞をいただくことができました。短いスケジュールの中の開発は大変だった記憶がありますが、チームの研究者やメーカーの皆様のおかげであると感謝しております。今後もこのような刺激的な機器を開発できるようにアイデアを出していきたいと思います。
(はやぶさ2プロジェクト 佐伯孝尚)

■サンプリング装置開発チーム
このような栄えある賞を頂くことができ、大変光栄に思います。今回はC型小惑星からサンプルを採取するために、改良したサンプリング装置の開発と、その成果について評価を頂きました。開発チーム一同、大変感謝しております。開発開始から10年という長い道のりを経て、サンプル採取と、サンプルを日本に持ち帰るというミッションを無事に成功させることができました。これからも世界の追従を許さないような魅力的なサンプルリターンミッションを実現させていきたいと思います。
(はやぶさ2プロジェクト 澤田弘崇)


はやぶさ2プロジェクト
2021.5.7