小惑星リュウグウの表面には、予想以上に多くの岩塊があることが分かりました。小惑星イトカワでも多くの岩塊があったのですが、リュウグウの方が、面積あたりでもその個数が多いかもしれません。2018年6月30日にホームポジション(リュウグウから約20km離れたところ)から撮影した画像に基づいて見かけ上8mから10m以上の岩塊に緑色の印をつけたものが図1と図2です。
図1が比較的、岩塊が少ないと考えられている場所、図2が比較的、岩塊が多いと考えられている場所です(ただし、今後の詳細な解析で変わる可能性はあります)。どちらも数100個以上あります。これらの岩塊の位置を見ますと、多いところと少ないところで、かなりのバラツキがあることが分かります。一般に岩塊は小惑星がどのような衝突を受けたのかを示す貴重な証拠となります。今後、これらの岩塊の個数、形状、バラツキを詳細に調べ、他の観測データの結果と比較することで、小惑星リュウグウの形成が明らかになることでしょう。
※ 画像を引用する場合にはクレジットを記載してください。もしクレジットの短縮が必要な場合は「近畿大、JAXAなど」と表記してください。
道上達広(近畿大学 工学部)、はやぶさ2 ONCチーム
2018.08.31