トピックス「はや2NOW」公開

「はやぶさ2」とは、地上局にある大きなアンテナを用いて電波で通信しています。その状況がリアルタイムでわかるウェブコンテンツ「はや2NOW(Haya2NOW)」をつくりました。是非、「はやぶさ2」の現在の運用の様子をご覧ください。

ご注意:
「はや2NOW」は広報用のウェブコンテンツです。探査機が正常でも、お使いのウェブブラウザの設定やネットワークの状況によっては、正しく表示されないことがあるかもしれません。また、システムのメンテナンス等のため一時停止する場合があります。そのような場合にはしばらく時間をおいてからアクセスしてみてください。

「はや2NOW」を見るには、ウェブブラウザで http://haya2now.jp/にアクセスしてください。すると次のような画面が出てくると思います。

  • 図1 「はや2NOW」の画面例

画面は、探査機のイラストが描かれている上の段と、UDSC64から始まる下の段に大きく分かれています。パソコンでご覧いただいている方は、ブラウザの横幅を狭くすると上の段は横一列ではなくて二段、三段・・・となります。下の段は、ブラウザの幅が狭い場合にはスクロールして左右に動かすことになります。

表示されている内容ですが、画面上でポインタを項目名に乗せると簡単な説明がポップアップ表示されます。

以下では、図1に示されている画面を図2のように区分し、各区分について説明します。

  • 図2 画面の区分
  • A: 現在の日付と時刻が年/月/日、時:分:秒で示されています。アクセスした地域の時刻になりますので、日本でアクセスするとJST(日本時間)の表示になります。
  • B: 打ち上げ時刻(L)である2014年12月3日13時22分4秒からの経過時間が示されています。
  • C: データが生成された時刻(探査機時刻)が示されます。
  • D: データを地上局で受信した時刻が示されます。
  • E: 地球とリュウグウの間のどの付近に「はやぶさ2」がいるかを示します。実際には地球-リュウグウ間を結ぶ直線上に「はやぶさ2」があるとは限りませんが、この図では地球―「はやぶさ2」間の距離と、「はやぶさ2」-リュウグウ間の距離の比を読み取れるよう表示しています。リュウグウを探査している期間は、「はやぶさ2」の位置はRyuguと重なっています。
  • F: 高利得アンテナ(ハイゲインアンテナ=丸い円盤状のアンテナ)が使われているときには、そのアンテナが点滅します。また、現在、「はやぶさ2」が消費している電力(バス電力)が表示されます。
  • G: リュウグウに接近したときに、広角の光学航法カメラ(ONC-W1)から見たリュウグウの位置・大きさが略図として表示されます。
  • H:「はやぶさ2」が使用しているアンテナが示されます。
  • I: 中利得アンテナ(MGA)が向いている向きが示されます。地球を向くよう向きを変えられるアンテナですので、その角度が表示されています。
  • J:「はやぶさ2」の送信機の状況が表示されます。送信に使用しているパワーアンプ(AかBとそのモード)、送信モード、送信通信速度(ビットレート)、接続されているアンテナが表示されます。
  • K:「はやぶさ2」の2つの受信機が受けている地上からの電波の受信レベルと受信通信速度(ビットレート)、接続されているアンテナが示されます。
  • L:「はやぶさ2」に取り付けられている12個のスラスタ(化学エンジン)が噴射した秒数のある時点からの積算が、スラスタごとに表示されています。
  • M: UDSC64とは臼田宇宙空間観測所(長野県佐久市)にある口径64mのパラボラアンテナのことを指しています。図2のように「通信状態」のところに波が動くような表示が現れている場合には、「はやぶさ2」との通信が行われていることを示しています。
  • N: USC34とは内之浦宇宙空間観測所にある口径34mのパラボラアンテナのことを指しています。図2の場合には「通信状態」のところに何も表示されていないので、「はやぶさ2」との通信はなされていないことになります。ここでは、「はやぶさ2」以外の探査機や人工衛星についての情報は表示されませんので、仮にアンテナが他の探査機・衛星との通信に使われていたとしてもこの画面では分かりません。USC34の右には、DSS-14、DSS-43、DSS-63、MLGという「はやぶさ2」で使う可能性がある海外のアンテナが記載されています。これらのアンテナが「はやぶさ2」と通信している場合にはここの表示が変わります。

なお、「通信シミュレーターを開く」というボタンがありますが、これをクリックすると別の画面が現れて、地上から電波を送信した場合に探査機との通信にどのくらいの時間がかかるかを擬似的に体験できる通信シミュレーションとなっています。

「はや2NOW」を是非、お楽しみください。

はやぶさ2プロジェクト
2018.04.20