トピックス合運用の探査機軌道

「はやぶさ2」は、2018年11月下旬から12月末まで合(ごう)運用を行っています。ここでの「合(ごう)」とは、地球から見たときに探査機が太陽とほぼ重なる方向にある状況を指します。天文学における「合」と同じ意味です。合になると、太陽が放射する電波や太陽周辺のプラズマによって探査機との通信が難しくなる場合があります。このため、合の期間には、リュウグウへ降下するような運用は行いません。

合の期間中は、リュウグウに衝突しないために、探査機をリュウグウから少し遠ざかる「合運用遷移軌道」に投入します。 図1は、探査機の軌道をヒル(Hill)座標系で描いたアニメーションです。この座標系では、図の外側の左方向に太陽があります。右側の黒い点がリュウグウです。11月下旬から12月末にかけて、探査機は青の線上を動きます。赤色の点は軌道制御を行う地点です。


  • 図1 合運用遷移軌道における探査機位置。2018年11月23日から12月29日の期間を示している。
    (画像クレジット:JAXA)

はやぶさ2プロジェクト
2018.12.25