「はやぶさ2」を利用したアウトリーチ・教育活動についての意見交換会
【意見および議論のまとめ】
日時 :2017年9月23日(土) 13:30-17:00
場所 :相模原市立博物館
参加者:64名(+当日不参加6名)
多数の方にご参加いただき、大変ありがとうございました。
以下にまとめたものは、意見交換会で出された意見や議論されたことに加えて、その後の懇親会、あるいは参加申し込みに書いていただきましたコメントなども参考にして整理したものです。
議事録ではないので、発言・発表などの記録にはなっていません。
今後の作業において考えるべきこと、行うべきこと、参考になることを中心にまとめてあります。
なお、意見交換会では時間を超過して皆さんからの実践例の紹介がありました。参加者の皆さんがアウトリーチ・教育活動で様々な活動を精力的に行われていてそれを発信したいという要望があることや、「はやぶさ2」プロジェクトについて詳しい情報を知りたいと思われていることも分かりました。これらについては、この意見交換会とは別に会合を開く方がよいかもしれません。(下の項目4にプロジェクトからの提案を記載します。)
この意見交換会の目的
- アウトリーチと教育関係について、「はやぶさ2」プロジェクトと外部の皆さんとの意思疎通を行う。
- 今回の会合で扱うアウトリーチ・教育活動は、公開されている情報を元に行うことを前提として、どのようにすればよりよいアウトリーチや教育活動ができるのかを、プロジェクト内外それぞれの立場で議論する。
- 2018年のリュウグウ到着前までを目処に行うべき内容を整理する。
意見および議論のまとめ
※ 以下で “→” 記号以降に書かれたことはプロジェクトからのコメントです。
1.「はやぶさ2」プロジェクトへの要望
(1) いろいろな種類・レベルの情報(なるべく多くの情報)
要望があった情報:
- 画像
- ミッション全体のイベントタイムライン
- 軌道位置、運用状況、予定、年表(スケジュール)
- 生情報(はや2Nowレベル)
- サイエンスの情報
- 形状モデル
- プレス発表の元になる論文の情報
- 論文に掲載されている図・グラフ
- プレス発表・記者レクの資料
→ 可能な限り対応したいが、サイエンスの論文や技術情報になるものについては、理学および工学の研究者と相談しながら公開の仕方を検討する。
→ 記者会見・記者レクはネットで中継され、録画が公開されているので見て欲しい。記者会見・記者レクの資料もネットで公開されている。
(2) 使いやすい情報公開
- JAXAのデジタルアーカイブスは使いにくい(条件が厳しすぎる)
- 「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」化できるか
→ JAXAのデジタルアーカイブスについてはプロジェクトに権限はないので、広報部と相談する。
(3) リアルタイム性のある情報発信
- カッシーニミッションのような情報発信
- 一般向けのメッセージや動画をリアルタイム的に発信
- カウントダウン、全国同時講演会のような同時性を意識した発信
→ プロジェクトとしても工夫はしたい(はや2Nowのように)が、プロジェクトでの対応には限界があるので、広報部と相談する。
(4) 運用中の管制室の見学や様子の中継
→ セキュリティー規定があるので、対応は難しい。何らかの方法があるかどうかは、広報部に検討を依頼する。
(5) 市民記者、市民レポーターの制度
(6) 市民と研究者の間をつなぐ講習会や認定制度
(7) 学校、科学館、市民講座でのイベント(講演会、ワークショップ、授業)
→ プロジェクトでできることは「はやぶさ2トークライブ」のような講演会程度。それ以上は、プロジェクトでは対応できないので、広報部に検討を依頼する。
→ イベント等については、プロジェクトあるいはJAXAだけでは限界があるので、外部の皆さんにも協力をお願いしたい。
(8) 計画の早めの公開
- 秋に次年度についてのある程度詳しい計画が知りたい
- 広報活動については半年前
- パブリックビューイングについては1、2ヶ月前
- 計画が変更になるのは構わないが、変更されるときには早めに知りたい
- 合の期間はいつか?
→ なるべく対応できるように検討する。
(9) グッズの配布、展示物・教材・資料などの貸し出し、支給
(10) 各層向けのSNSやポータルサイト
→ より拡充したい。広報部とも相談。
→ 外部の皆さんにも協力して欲しい。
2.役に立つ情報、今後の活動につながるアイディア
(1) 小惑星リュウグウの形を当てようという企画
→ プロジェクトでも同様なイベントを計画しているので協力して欲しい。
(2) 裾野を広げる活動:
- たとえば、若い女性が好むようなグッズ、デザイン
- “スゴはや2プロジェクト”=すごろく(東工大附属高校)
→ 是非、いろいろな試みを行って欲しい。
(3) 会津大(はやぶさ2プロジェクトメンバー)のソフトウエア:
- AiGIS(不規則形状小天体向け三次元地理情報システム)
- HARMONICS(探査機と小惑星の位置関係と観測機器視野のシミュレータ)
(4) まとめサイトのようなものを作る。本を出す。
- 公認/非公認、立ち位置をはっきりさせる。
3.はやぶさ2には適用できないが将来のミッションへの提言
- 広報用のカメラを搭載する
4.はやぶさ2プロジェクトから
(1) 上記以外にさらに具体的な要望があればお伺いしたい。
- 要望があればさらに意見交換会を企画する。
- 外部の皆さんの活動の紹介は非常に参考になるが、それを目的とした別の機会を設定した方がよい。(下記)
- 同様に、「はやぶさ2」のプロジェクトの説明についても、別の機会を設定した方がよい。(下記)
- 意見交換会では、具体的にどのようなことをすべきかについて議論を行いたい。
- 特に、科学館・博物館などでの教育目的のアウトリーチについて、議論したらどうか。
(2) アウトリーチ・教育に関する活動事例の紹介や「はやぶさ2」の詳細を説明するような会合を別に開催したらどうか?
- アウトリーチや教育活動の実践例を紹介
- 実践例は「はやぶさ2」に限らなくてよいが、「はやぶさ2」に応用できそうなことについて紹介していただく。(アウトリーチ、教育というと非常に広範囲に及ぶので、とりあえず「はやぶさ2」に関連したこととする)
- 「はやぶさ2」について皆さんからの疑問に回答する。
- プロジェクト外の皆さん主導で計画していただけるとよい。(はやぶさ2プロジェクトでは、外部の状況を把握し切れていないため)
(3) アウトリーチや教育のために作られたコンテンツを皆で共有できるような仕組みを作れないか?
(4) 小惑星到着前に行う予定の「リュウグウ想像コンテスト(仮称)」についての相談
5.今後の意見交換について
(1) 「はやぶさ2」プロジェクトからの質問:
“さらに意見交換会を行いたいというご要望はありますか?”
以下、意見交換会を行う場合...
- 意見交換会の場所を提供していただけるところはありませんか?
- なるべく多くの人に集まっていただけるところ
- ネットワークが使えるところ
→ 場所がない場合にはJAXA相模原キャンパスで
- 交換会の日時はいつがよいですか?(上記の場所とも関連)
- 複数の日時を挙げていただけるとよい。
(2) 意見交換会は、立場/対象別に開催した方がよい。
(3) オンラインで意見を出せるような場を作ったらどうか?
具体的には掲示板的なもの、例えばサイボウズ Live(https://cybozulive.com/) や、Slack 的なもの
はやぶさ2プロジェクト
2017.10.25