トピックスMINERVA-Ⅱ1分離運用スケジュール

MINERVA-Ⅱ1を分離する運用は9月19日から21日にかけて行われます。9月19日は、探査機が降下するための準備を行い、実際に探査機が降下を開始するのは9月20日です。またMINERVA-Ⅱ1を分離するのは9月21日の予定です。

現時点で予定されているおおよそのスケジュールは、次の表のようになります。探査機の安全性を優先して運用をしますので、状況によってはスケジュールが変更になることがあります。ご了承ください。

MINERVA-Ⅱ1分離の主要なスケジュール
時刻 UTC
(世界時)
時刻 JST
(日本時間)
探査機速度
cm/s
HP高度 m 直下点高度 m 事項
9/19 00:009/19 09:00020,000臼田局開始
9/19 08:109/19 17:10マドリッド局開始
9/19 16:009/20 01:00ゴールドストーン局開始
9/20 00:009/20 09:00臼田局開始
9/20 04:109/20 13:10降下開始確認
9/20 05:109/20 14:10-4020,000降下開始
9/20 07:109/20 16:10キャンベラ局開始
9/20 08:109/20 17:10マドリッド局開始
9/20 10:009/20 19:0013,000
9/20 15:309/21 00:30-105,000降下減速ΔV
9/20 16:009/21 01:00ゴールドストーン局開始
9/20 18:309/21 03:304,000
9/21 00:009/21 09:00臼田局開始
9/21 00:009/21 09:002,000
9/21 00:109/21 09:101,500
9/21 03:009/21 12:00500
9/21 03:409/21 12:40250
9/21 04:00
~04:30
9/21 13:00
 ~13:30
およそ60MINERVA分離
9/21 04:00
~04:30
9/21 13:00
 ~13:30
+50およそ60分離後上昇ΔV
9/21 05:409/21 14:40TBDHP復帰上昇ΔV
9/21 07:209/21 16:20キャンベラ局開始
9/21 08:109/21 17:10マドリッド局開始
9/21 16:009/22 01:00ゴールドストーン局開始
9/22 00:009/22 09:00臼田局開始
注意:
  • 時刻:おおよその予定時刻(10分刻み)を示す。運用の都合により変更になる可能性がある。 探査機に関する時刻は機上時刻となるので、その確認は電波伝搬時間の約17~18分後になる。
  • 探査機速度:小惑星に相対的な速度(小惑星に接近する方がマイナス、遠ざかる方向がプラス) 速度制御を行った時のみ数値を示す。速度制御の後は、リュウグウ等の引力の元で速度が変化する。
  • HP高度:リュウグウ中心からの距離。
  • 直下点高度:リュウグウ表面からの高さ。

シーケンスの模式図
図中の言葉の説明
  • dV, ΔV:デルタ・ブイ,探査機を加速すること
  • free fall:自由落下のこと。積極的に速度制御をせずに、リュウグウの引力に引かれるまま落下する。
  • GCP-NAV:Ground Control Point Navigation, 降下運用時の画像誘導航法運用ツール
  • HP:ホームポジション
  • LIDAR:レーザ高度計
  • ONC-T:望遠の光学航法カメラ(探査機下面に設置)
  • ONC-W1:広角の光学航法カメラ(探査機下面に設置)
  • ONC-W2:広角の光学航法カメラ(探査機側面に設置)
  • 姿勢スキャン:MINERVA-Ⅱ1を撮影するために探査機の姿勢を変更する。
  • 定速度降下:ほぼ一定の速度で降下する。最初は秒速40cmほど、高度5kmくらいからは、秒速10cmほどの速度になる。
  • トリガー高度:この高度になると探査機の速度制御を行う。
  • プルームコンタミ回避のための自由落下:図中に示されている期間は、探査機のスラスタを噴かずにMINERVA-Ⅱ1が自由落下する。スラスタのガスがMINERVA-Ⅱ1に当たるのを避けるため。

はやぶさ2プロジェクト
2018.09.20