トピックス「はやぶさ2」スイングバイ直前に撮影された
地球の画像

「はやぶさ2」は、2015年12月3日に軌道を変更し加速するために地球に接近しました(地球スイングバイ)。最接近の直前に、搭載しているONC-W2と呼ばれる光学航法カメラ(広角)で地球を撮影しました。そのうち6枚を取り出して並べたものが図1です。また、連続写真をアニメーションにしたものが図2になります。

  • 図1 2015年12月3日にスイングバイ直前の「はやぶさ2」のONC-W2によって撮影された地球の画像。左から右へ撮像時刻(日本時間)とそのときのおよその地心距離は次のようになる。09:00(20万km)、12:00(15万km)、14:30(10万km)、16:00(7万2千km)、16:45(5万7千km)、17:45(3万6千km)。
    (©JAXA)
  • 図2 ONC-W2が撮影した画像のうち、9時から17時45分(日本標準時)までに撮影されたもののアニメーション。視野角は約60度である。写真に記載されている時刻は、世界時(UT)である。
    (©JAXA)

図1の最初の画像(日本時間9時)のときは、地球中心から探査機までの距離は約20万kmで、最後の画像(17:45)では、距離は約3万6千kmでした。参考までに、17:45の画像と対応する地球の模擬画像を図3に示します。中心付近にアラビア半島が見えます。なお、ONC-W2の画像は白黒になります。

  • 図3 17:45撮影の画像(左)と対応する模擬画像(右)。
    地球の模擬画像は宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所、科学衛星運用・データ利用センター(C-SODA)が運営するData ARchives and Transmission System (DARTS)にて公開されている FLOW プロジェクト(https://darts.jaxa.jp/planet/tools/flow/)で公開されているソフトウェアを利用した。(©JAXA)

※ONC-W2は、JAXA、東京大学、千葉工業大学、立教大学、明治大学、名古屋大学、会津大学、高知大学の協力のもと開発された機器です。